1969/film
今までに150本以上ものB級映画を監督した奇才、ヘス・フランコのエログロナンセンスホラー。禁断の愛の木の実を食べるジュスティーヌ、哲学的裏付けのないジュリエットの放蕩、単なるスケベ作家という感じのサド侯爵。B級映画ならではの誤解と安直に満ちたサド文学のインタープリテーションが歯がゆいばかりに繰り広げられる。
キャストはそれなりに凄い。サド侯爵の役にかのドイツの変態俳優・クラウス・キンスキー、そしてリベルタンの一人を何とジャック・パランスが演じている。
ちなみにヘス・フランコは、スペルは違うが、"サドマニア"(写真)というタイトルの映画も監督している。
(ザッピー浅野)